【不可解な夜のミステリー】彼女とドライブ中、後ろに “同じBRZ” が現れた
※この物語はフィクションです
寝る前に読むとドキドキしちゃうかもなので気をつけてね![]()
![]()
夜の高速道路は、不思議と現実感が薄れる。
黒いBRZのボディに映る街灯の光が、まるで別の世界へ誘っているみたいだった。
助手席には、彼女。 「ねえ、どこまで行くの?」 と笑う横顔を見ながら、
僕は曖昧に「さあね」とだけ答えた。
行き先は決めていない。
ただ、この車と、この時間を味わいたかった。
アクセルを軽く踏み込む。
BRZはまるで意思を持っているかのように、滑らかに加速する。
低重心の安定感、路面に吸い付くようなコーナリング。
ハンドルを切るたびに、車と自分の感覚が一体になる。
「この車、ほんと気持ちいいね」 彼女が窓の外を見ながら言う。
その通りだった。 ただ速いだけじゃない。
ドライバーの感情に寄り添ってくるような、そんな不思議な感覚がある。
しばらく走ると、見覚えのない分岐に差しかかった。
ナビは沈黙したまま。表示もおかしい。
「こんな道、あったっけ?」 彼女の声に、少しだけ緊張が混じる。
引き返そうと思ったが、なぜかハンドルをそのまま切ってしまった。
暗い道。街灯もほとんどない。
ヘッドライトに照らされるアスファルトだけが続いている。
異変に気づいたのは、その数分後だった。
バックミラーに、もう一台の車が映っている。
同じ黒。シルエットも、まるで同じ——BRZ。
「後ろの車、ずっとついてきてない?」 彼女が小さく言う。
僕はミラーを見つめた。 距離は一定。
ライトの位置も、車高も、完全に一致している。
偶然にしては、出来すぎている。
次のカーブ。 試すように、少し強めにステアリングを切る。
BRZは応える。 狙ったラインを、寸分の狂いもなくトレースする。
そして——後ろの車も、まったく同じ軌跡を描いた。
「ねえ……同じ動きしてない?」 彼女の声が震える。
ありえない。 そう思いながら、僕はさらに速度を上げた。
エンジンのレスポンスは鋭く、車体はブレない。
この車の持つポテンシャルを信じて、限界に近い走りを試す。
だが、バックミラーの中の “もう一台” は、
まるで鏡の中のように、ぴったりとついてくる。
そして、次の瞬間。トンネルに入った。
一瞬、外界と遮断される。
出口が見えた瞬間、僕は息を呑んだ。
バックミラーには——何も映っていない。
トンネルを抜けた先は、見慣れた高速道路だった。 ナビも正常に戻っている。
「さっきの、何だったの……?」 彼女が呟く。
僕は答えられなかった。
ただひとつ、確かなことがある。
あの不可解な状況の中でも、 BRZは一切の不安を感じさせなかった。
どんな道でも、どんな状況でも、 ドライバーの意思に正確に応え、
安心感を与えてくれる。
まるで、現実と非現実の境界線さえも、 この車がコントロールしていたかのように。
帰り道。 何事もなかったかのように、街の灯りが続く。
彼女は眠ってしまった。 その穏やかな寝顔を見ながら、僕はふと思う。
あの “もう一台” は、何だったのか。そして、なぜ同じBRZだったのか。
答えは出ない。
けれど—— もしまた、あの道に迷い込んだとしても。
きっと僕は、同じ車で、同じようにハンドルを握るだろう。
このクルマとなら、どんな未知も、 少しだけ楽しめる気がするから。
\BRZ 全7色のドライブストーリー、順次公開予定/
▶※赤のBRZストーリーは公開中。ぜひあわせてご覧ください。
週末は、お近くのスバルへ














