【Drive Story】若い頃とは違う。だから今のほうが、この車が好きだ ~五十代、アイスシルバーのBRZと走る金曜の夜~
※この物語はフィクションです。
金曜の夕方。 会社の駐車場で SUBARU BRZ に乗り込んだ。

管理職になってから、気づけば毎日が会議と数字ばかり。
若い頃みたいに無茶な働き方は減ったが、その代わり責任は増えた。
それでも、BRZのエンジンをかける瞬間だけは少し違う。
低く響く水平対向エンジンの音を聞くと、頭の中の仕事モードがスッと切り替わる。

「よし、行くか」
向かう先は、大阪の恩智峠。 気の合う友人の家だ。
こうしてプライベートで会うと、妙に学生時代みたいな空気になる。
高速へ入り、アクセルを踏み込む。
BRZは、本当に走るのが気持ちいい。
ハンドルを切れば、車が自然に向きを変える。
無理に曲げる感じがなく、運転する感覚がとにかく自然だ。

若い頃みたいに “速さ” を求めるというより、 “走る時間そのもの” を楽しめる。
それが今の自分にはちょうどいい。
アイスシルバー・メタリックの落ち着いた色もまたいい。
派手ではない。 でも夜の街灯や高速道路の灯りを受けると、
不思議なくらい存在感がある。

会社の若い社員に、
「そのBRZ、めちゃくちゃ渋いですね」
と言われるたび、少しだけ気分がいい。
恩智峠へ向かう山道へ入る。
コーナーを抜けるたび、BRZが軽やかに曲がっていく。
「やっぱり、この車ええな」
思わず独り言が漏れた。

すると、車内のBluetoothが着信を知らせた。
ディスプレイに、見慣れた名前が表示される。
ステアリングのスイッチを押して通話に出た。
「今どこ?」
スピーカー越しに聞こえる声は、会社にいる時とまったく同じ調子だ。
「もうすぐ着く」
「コンビニ寄ってアイコスのスティック買ってきて」
「自分で買いに行けや」
「今ちょうど腰落ち着いたとこやねん」
「おっさんの“腰重い”はガチやな」
「あと雪見だいふく」
「急に女子高生みたいな話すな!」
山道を走るBRZの車内で、五十を過ぎた男同士とは思えないやり取りが続いていた。
家に着くと、玄関を開けた瞬間に笑われた。
「絶対、山道楽しんできたやろ」
「ちょっとだけな」
「顔が完全にドライブ帰りやん」
全部見透かされている。
リビングへ入ると、テーブルには夜更かし用みたいなおつまみが山積み。
しかも相手は上下スウェット姿で、すっかり休日モードだった。
「会社での真面目な顔、どこ行ったん?」
「今日は営業終了や」
二人で大笑いする。

そこからはもう、ずっとアホみたいな話。
若手のプレゼンで横文字多すぎ問題。
健康診断の数値。
老眼で会議資料が見えへん話。
家族の中で犬しか相手してくれへん話。
笑ってばかりの時間だった。

途中、窓の外に停まるBRZを見ながら言われた。
「やっぱり、そのBRZええ車やな」
「ええやろ」
「若い頃に乗るスポーツカーとは違う魅力あるな!」
私はうなずいた。
たしかにそうだ。
若い頃は、速さとか見た目とか、そんなことばかり気にしていた。
でも今は違う。
仕事帰りに少し走るだけで気持ちが切り替わる。
山道を流せば、頭の疲れが抜けていく。
BRZは、“大人が楽しむスポーツカー” なんだと思う。
帰る頃には、夜風が少し涼しくなっていた。
「また来いよ」
「毎日会社で会っとるやん」
「確かに」
「月曜また会議やな」
「その前に資料仕上げといてや」
最後まで、会社の延長みたいな会話だった。

BRZに乗り込み、エンジンをかける。
「さぁ、ぼちぼち富田林に帰って犬の散歩するか」
低く響くエンジン音。 手に馴染むステアリング。
帰り道なのに、まだ走っていたくなる。
五十代になると、仕事も責任も増える。
疲れる日も多い。
でも、こんな車があるだけで、週末が少し楽しみになる。
BRZは、若さを見せつけるための車じゃない。
“大人になった今だからこそ分かる楽しさ” を思い出させてくれる車だ。
だから今日もまた、少し遠回りして帰りたくなる。
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